会社に組織図がありますか?せっかく組織図があっても、そのとおりに機能していない会社もあります。社長がいなくても会社が運営できる将来の中長期的な組織図、あるいは少人数の会社なら役割分担表を作成しましょう。 

最初に各事業部の役割を明確にします。その事業部の役割ごとにどんな仕事があるのかを縦軸に、事業部の社員を横軸にして役割分担表を作成してみましょう。 

例えば、縦軸の訪問営業に対して、Aさんは自分だけで完全にできて他の人にも教えられるレベルの◎、Bさんは自分だけで完全にできるけど他の人に教えられないレベルの○、まだ完全にできていないけど将来できるようになるレベルのCさんは△、訪問営業という仕事に全く向いていないDさんは×、といった具合に、仕事ごとに役割を整理します。この時、事業部内で重要な仕事を縦軸の上の方に、重要な仕事をこなす人を横軸の左端から順番に並べていきます。そうすると、横軸の右端は新人で、重要度の低い役割を行うことになり、仕事の重要度別の役割分担表が完成します。 

組織図は、事業部や社員が多いから作るのではありません。会社の目的である5つのKPIを達成するために作るのが組織図です。5つのKPIとは、リード数(集客数)、成約率、取引回数、平均客単価、利益率という会社の売上を決める5つの数字のことで、それぞれの数字についての責任を持つ事業部ごとに組織図の草案を作成します。 

例えば、ネットを中心にお客様を集客しているリフォーム会社のA社の場合は、集客はネットマーケティング部、成約率はお客様を直接訪問する営業部、取引回数は顧客管理を行うカスタマーサポート部、平均客単価と利益率は実際に工事を行う制作部です。このように、どこの事業部の責任なのかが明確になるようにしてください。 

会社の目標が決まれば、各事業部のやるべき役割も決まってきます。どんな仕事をするかではなく、どんな目標を持つのかで役割を決めます。既存の部門名ではなく、必要な役割に基づく事業部で組織図の草案を作成します。 

次に事業部ごとの責任者を決めますが、暫定的に既存の役職者が2つの事業部の役職を兼任することもあるかもしれませんが、将来は1つの事業部に1人の役職者となるように、未来の役職候補者を設けましょう。暫定の組織図が出来上がったら、社内に公開し、実際に運営しながら各事業部の責任範囲を調整しましょう。 

やるべきタスク 

  1. 本部と事業部の役割を決める。 
  2. 必要な役割に基づく部門名で組織図の草案を作成する。 
  3. 各役職の責任を決める。 
  4. 暫定的に既存の役職者を草案組織図の役職に指名する。 
  5. 各役職(候補)者と話してみる。 
  6. 暫定組織図を社内に公開する。 
  7. 各事業部の責任範囲を調整する。 


社風創造というと大げさで漠然とした感じがしますが、会社のビジョン、カルチャー(行動規範)を作ることがメインになります。社員だけでなく、取引先やお客様を含め、同じビジョンや行動規範を持った人にとって、その会社に入社したり、取引したり、会社を選択する基準となるものです。 

例えば、①ポジティブシンキングをする、②プロとしての仕事を行う、③学習して周囲にシェアする、④周囲とコミュニケーションを図って提案をする、⑤ずっとチャレンジし続ける、という5つの行動規範を持つ会社があるとします。5つ全部に合う人なら役員候補、3つ以上はマネージャー候補、2つ以上は社員になる資格があると規定します。 

お客様も同じで、あなたの会社の行動規範に照らして全部に合うお客様なら、同じビジョンを共有しているので、長期的に良い関係を作れるお客様になるでしょう。しかし、全くマッチングしていないお客様だと、1回の取引はうまくいっても長期的な関係の構築は難しいかもしれません。 

アクションコーチの「TeamRICH」セミナー(チームビルディングをテーマとしたワークショップ)に参加することで、この行動規範を作ることができます。TeamRICHセミナーを行う場合には、最初に社長が自分の会社のビジョンを明確にする必要があります。その後で10~20人のグループごとにTeamRICHセミナーを行い、参加者全員で会社の行動規範の草案を作成していきます。 

具体的には、あなたが社員(お客様、社長)だとして、どういう社長やマネージャー、社員と付き合いたくないかの条件をそれぞれ3つぐらい出してもらい、それを逆にしていきます。例えば、「社員との約束を守らない社長」→「社員との約束を守る社長」、「スケジュール管理のできないマネージャー」→「スケジュール管理のできるマネージャー」、「遅刻ばかりしている社員」→「遅刻しない社員」といった具合です。 

そうして集まったさまざなま意見を理由を聞きながら集約して、参加者全員が納得するそれぞれ10 項目程度の草案にまとめます。草案が固まったら、試用期間を決めて会社の行動規範として発表します。草案は毎週のミーティングなどで、全員で唱和し、数人にその各項目についての具体的な意見、体験などを発表してもらいます。このように社内への浸透を図りながら、あなたの会社にふさわしい行動規範になるように改善をしていきましょう。 

やるべきタスク 

  1. TeamRICHセミナーを予約する。 
  2. 社長が会社のビジョンを明確にする。
  3. TeamRICHセミナーを実施する。 
  4. セミナーで作成した行動規範の草案を固める。 
  5. 行動規範の試用期間を決め、行動規範を社員へ公開する。 
  6. 行動規範を正式発表し、「社内憲法」とする。 


あなたはどんな人たちと仕事をしていますか?あるいは、これからどういう関係を構築したいですか?最初に、家族や親戚、友人、仕事仲間、取引先、大学の先輩後輩など、人脈の棚卸しをしましょう。 

生活のチャネルごとに、どういうお付き合いがあるのかを把握し、そうした関係をこれからはどのように発展させていきたいのかを考え、仕事とプライベートの人脈地図を作成します。あなたが困った時に助けてくれる友人、あなたにはないスキルを補ってくれる仲間、逆にあなたが仕事で助けている人や補っている人がいれば、それもまた貴重な人脈です。 

人脈地図ができたら、それを広げる取り組みをしましょう。人脈の数や量ではなく、相手にメリットを与えられるように自分を磨き、お互いに成長につながる質の高い人脈づくりが大切です。学生時代の友人や知人を探すのも1つの方法ですが、仕事面での人脈を拡大したいなら、異業種交流会、LinkedInなどビジネス目的のSNSや入会資格の必要なビジネスサークルを活用します。単なる友人関係を広げるよりも、目的が同じビジネスネットワーク、ビジネスサークルのほうが信頼関係を早く築けるからです。 


今からドリームチャートに至るまでの年月を成功日記という形にまとめます。自分が将来実現したいと思っていたことが、すでに達成できたように過去形で書くのがポイントです。5年、10年といった長期の夢だけでなく、すぐに実現できそうな1週間後、1カ月後といった短期の夢もしっかりと記録しましょう。 

成功日記ができたら、毎日の日記も書きましょう。自分をほめること3つ以上、誰かに感謝すること3つ以上、今どんなポジティブ、ネガティブなことがあったのか、もしネガティブに感じたことがあったら、どんな間違った習慣や思い込み、優先順位が影響したのかを考えて改善点や明日の予定を記録します。こうして夢と現状のギャップを意識しながら、夢が実現できるように日々の行動を管理します。 

例えば、海外で仕事をするために2年後にTOEICで900点をとる目標を立てて、毎日2時間英語の勉強をすることにしました。しかし、忙しくて、なかなか勉強できません。そういう場合、毎日どれだけ勉強したかを日記に記録することで、意識が英語の勉強に向きます。なぜ今日は勉強できなかったのか?どうやれば勉強できたのか?日々の行動を日記にすれば、目標までの道のりが明確になります。 


あなたの夢は何ですか?欲しい車の色は何色ですか?シートの革の色と感触は?ホイールの形や色は?排気量は?などなど、夢をより具体的にしましょう。なぜなら、目標が明確でなくて、何をすべきかも明確でなければ、そこに辿り着くことはできないからです。思いつく限りの大きな夢を描き、目標を明確にしましょう。それがIdealization(理想化)です。次にVisualization(視覚化)です。欲しいものの画像に自分の写真を合成したドリームチャートを作り、それを毎日眺めてください。視覚化は外部からではなく、自身の内側からイメージするのが理想です。静かな場所で目を閉じて、欲しいものを手に入れた姿を思い浮かべてください。単に車を思い浮かべるのではなく、車に乗ってお気に入りのレストランに向かっている自分の姿を、思い浮かべてください。その夢を「私はスポーツカーを運転します」という風にVerbalization(言語化)します。この「私は~」で始まる前向きな文章を、目につく場所に貼って1日2回、朝と夜に声に出して読み上げましょう。ドリームチャートをMaterialization(具体化)すればするほど、外部の行動も機能しやすくなります。これが、夢を現実化するIVVMの効果です。 


後継者に悩んでいませんか?経営者にとって事業承継の手段は、上場、後継者への承継、M&A(合併と買収)、廃業の4つしかありません。今ある事業をどのようにして次の世代に手渡していくかは会社を継続するための大きな課題です。5年後、10年後の会社のビジョンを決めて、早めに事業承継の準備に取りかかりましょう。 

事業には、会社の資産だけではなく、会社の経営権やブランドイメージ、顧客からの信用、長年の取引先との信頼関係、借入金などのすべてが含まれます。そのため、自分の子供や従業員に承継させる場合でも、社内で受け入れてもらい、取引先や金融機関に了解してもらい、地道に育成し、徐々に経営権を譲渡していく作業が必要です。そのため、場合によっては、数年かかることもあります。 

これに対して、M&Aであれば、買取りを希望する会社が見つかって譲渡価格などの条件さえ合えば、早ければ数カ月で事業承継できる場合もあります。会社が急成長していて経営者本人による個人保証の必要がない上場が見込めるのであれば、それも選択肢の1つですが、中小企業では難しいでしょう。いつまでに何をどのように事業承継するのか、タイムスケジュールを作成しましょう。 


社員や社内チームの正しい評価のためには、具体的な数値目標が必要です。目標への達成度を測定する指標KPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)を設定し、日々の業務の進捗を数値で把握しましょう。例えば、週に10件のアポイントと2件の受注をとるというKPIが達成できれば、その社員の売上高や売上件数といった目標が達成できます。さらにチーム内の全員がそれぞれのKPIを達成することで、チームのKPIも達成できます。


KPIはノルマではありません。現在、目標に対してどのくらい進捗しているのかが数値で分かる指標ですから、毎日、週単位など短いサイクルで進捗を確認し、目標達成のために個人として、チームとして何をするべきかを再確認します。個人とチームでKPIを設定し、全員で共有することで個人とチームのそれぞれに責任感が生まれます。また、KPIが達成できた時には、個人とチームでどのように評価するのか、どのような表彰制度があるのか、どのような成功報酬が得られるのかを示すことで、やる気を刺激します。達成困難な大きな目標ではなく、本人とよく話し合い「少し努力すれば達成できるかも」というKPIにすることが、社員のやる気と自信につながります。


会社の設立当初は、税務署への届出や社会保険の手続き、日々の経理処理など、本来の業務以外にもやるべきことが多くて、業務以外の仕事に追われがちです。また、会社を経営していると、さまざまなトラブルが起きる場合があります。そういう場合に備えて、会社の事業内容、売上規模、取引状況、資金繰り状況を考慮しながら、経理、法務、保険関連を整備し、外部の弁護士や税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士、ビジネスコーチなど必要な専門家を活用しましょう。「専門家に頼むと報酬が高いのでは?」と心配かもしれませんが、例えば月額数万円、年間30~40万円程度で税理士に任せることで、日々の経理や入力業務の時間をアウトソーシングして、あなた本来の仕事の時間にすることができます。


ちなみに、会社設立時の登記関連業務は司法書士、事業の許認可関連業務は行政書士が専門です。しかし、会社設立の前に知り合いの税理士や弁護士に相談して、登記や許認可の手続き自体は彼らの提携している司法書士や行政書士が行っているケースもあります。


あなたがお付き合いしている外部の専門家は、ビジネスを伸ばすための貴重な支援者です。積極的に活用しましょう。


会社の発展には、日々増えて行く顧客情報を適切に管理し、最大限に活用することが欠かせません。あなたの会社では、顧客管理をどのように行っていますか?


顧客管理では、お客様の名前や住所、電話番号、メールアドレス、年齢などの属性情報や購入履歴(購入商品、値段、回数、累計売上、利益、平均の購入単価)、過去の対応履歴などの情報を一元管理することが必要です。既存のお客様情報を管理してニーズを整理し、こうした顧客情報からターゲットを絞って営業活動をすること、ニーズに合わせた情報発信で長期的に継続した関係を構築・維持する仕組みを作ることが重要です。


顧客管理には、パソコンにインストール済みのExcelのような表計算ソフトによる方法と、顧客管理システムを活用した方法があります。Excelはコストが安価ですが、連絡先や購買履歴など限られた情報しか管理できません。顧客管理システムは、顧客属性、購入した製品・サービス、取引数量・金額など購買実績、頻度や予算、次回購入見込みなど多様な情報を蓄積し、共有できます。長期的な視点で管理方法を検討しましょう。


お客様から「御社の長所は?」と尋ねられたら何と答えますか? 「何でもできます、何でもあります、お客様のどんな要望にも応えます」というだけでは、会社としての特徴、長所が不明瞭です。USP(Unique Selling Proposition、独自性、優位点)を明確にして、「これに関しては、他のどの会社にも負けません」という長所をアピールしましょう。


よく通販で見かける「30日間無料返金保証」というのも、「使ってもらえれば必ず気に入っていただける」という自社商品の優位性をアピールする方法です。しかし、ある時は保証して、ある時は保証しない、というのではかえって信用を無くしてしまいます。


また、安いだけだと競合他社に負けたり、飽きられたりしてしまうかもしれません。セールやディスカウントに頼っていると、セール価格やディスカウントした価格が正規の価格になってしまいます。最初に、会社の方向性やビジョンに沿う形で、お客様に関心を持ってもらえるような会社のUSPを決めます。どこよりも高品質な商品を手ごろな価格で、どこよりも迅速にご提供いたします」など、決めたUSPの提供を保証し、実行することで、お客様の信頼と満足感を高めましょう。