あなたの会社は、社員それぞれに適したスキルアッププログラムを作成していますか?新入社員なら、社会人としての基本的な知識やマナー、組織人としての仕事の進め方、相手に伝えることを意識したビジネス文書の作成の仕方と基本的な文章スキル、報告・連絡・相談といった上司や同僚とのコミュニケーションスキル、日常の仕事で必要な判断力や思考力、ビジネスに必要なExcelやWordといったパソコンの基本操作を修得する。正社員なら、さらに自分のKPIを作成することができる。PowerPointでの資料作成とプレゼンテーションができるようになるなど、それぞれに必要なスキルを学ぶためのプロセスを一覧にしてビデオにしておきましょう。 

一度ビデオ化して学ぶ優先順位を決めておけば、次からはそのビデオを順番に見ることで新入社員も社員も自習することができます。ビデオを見て気づいたことや感じたことをレポートとして報告させる制度や、習熟度をチェックするテストを実施する制度を設ければ、学習のモチベーションにもつながります。入社半年でレベル1~5までをクリアすること、1年以内に6~10までをクリアすること、と目標を設定し、インセンティブとなる褒賞を導入するのも効果的です。 


4-05で事業部、スタッフそれぞれのKPI(Key Performance Indicator / 重要業績評価指標)を作成しました。確かに、売上や利益率といった数値目標は評価しやすいですが、それぞれの生き方や働き方が多用化している今の時代では、売上や利益だけを追い求めていては、社長と社員のどちらにとっても、良い目標にはなりません。 

自分は会社にも家族にも地域にも必要とされている、社会に広く貢献している会社で働き続けたい、といった個人の生き方や人生観につながる目標設定をすることが必要です。また、売上に対する表彰制度を設ける場合も、売上をより多くあげた社員だけを評価していては、いつも同じ人になるかもしれません。少数の優秀者だけでなく、会社を支える中心となる一般社員を広く評価する目標を設定します。 

例えば、スタッフそれぞれが自分で作成したKPIを80%以上達成したら評価の対象としたり、社員それぞれの前年比や前月比の伸び率で評価したりします。やる気につながる褒賞も、必ずしも金銭が効果的ではありません。社員の家族やカップルで行ける旅行や食事券、パーティといった、家族からも喜ばれる褒賞のほうが、単純な金銭よりもインセンティブ(誘因)が高くなります。 


2-02「社長の仕事」で作成したスケジュールを、社員にも作成してもらいましょう。最初に、各社員に自分の1週間の主な活動と時間比率を列挙してもらいます。次に、それぞれのデフォルトスケジュールの草案を作成します。仕事をより効率的に進めるには、きちんとスケジュールを立てて実行していくことが必要です。それには、 

  1. どの仕事を先にやるべきか、それぞれの仕事の重要度と緊急度を考えながら、優先順位をつける。 
  1. 過去の仕事にかかった時間と仕事量を数値化して、仕事にかかる時間を正確に見積もる。 
  1. 第三者が見てもすぐに進捗を確認できるように、シンプルなスケジュール管理表にする。 

以上の3つを心がけることです。デフォルトスケジュールの草案ができたら、それを社内あるいは事業部内で公開します。1週間~1カ月程度運用して、より完全なスケジュールになるように改善します。少しゆとりを持てるように、スケジュールの中に、他の社員への対応時間や自分だけのワークオンの時間を設定しておきましょう。 


採用のポイント1は、単に採用広告ではなく、お客様へ商品やサービスの魅力を伝える広告と同じだと考えることです。「弊社に入社した場合、他の会社では得られないこんなベネフィット(恩恵、利益)を得られます。ぜひ弊社にいらしてください」と、あなたの会社の魅力をアピールしましょう。ポイント2は、自社のターゲットであるお客様層がよく利用する求人媒体を選びます。ポイント3は、スクリーニング(選別)です。応募を故意に難しくすることで、求職者のやる気をチェックします。例えば、メールで応募してもらい、「なぜこの職種に応募したのですか?」「あなたの長所を3つ教えてください」という質問の回答を依頼します。回答を動画で送ってもらうことで、さらに難易度があがります。ポイント4は、グループ説明会です。1時間目は、社長が会社のビジョンやミッションを説明します。2時間目は、社員が会社の行動規範や仕事の感想を述べます。終了後に15分休憩をとり、合わないと思った応募者には自由に帰ってもらいます。3時間目は、応募者の自己アピールと社員とのグループトークです。4時間目は、DISC分析とグループインタビューです。この4時間の説明会で自社に合う応募者にしぼっていきます。  


KPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)には、主に2つの目的があります。1つは会社のPDCA、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)を測定できるように数字で明確にすることです。 

もう1つは、事業部ごとにKPIを設定することで、結果的に各社員の業績評価基準にもなるということです。しかし、もしも最初からKPIを社員の業績評価のためだけに作成しようとすると、会社のKPIと違う評価基準になる場合があるので注意が必要です。 

最初に、あなたの会社の過去の財務諸表、昨年までの売上などを参考にしながら、今後数年間の会社の目標を設定します。これは、KPIに対して会社の方向性を示すので、KGI(Key Goal Indicator/重要目標達成指標)と呼ばれています。KGIで決めた方向性、目標を目指して事業部ごとのKPIを設定します。 

例えば、昨年10%だった利益率を今後3年で14%にするというKGIを作成したとします。その場合の売上はいくらになるかを逆算します。仮に売上が増えても利益が減ったり、赤字であったりしては意味がありません。必ず利益から毎年の売上を逆算して決めていきます。この利益率14%というKGIを目指して、昨年の変動費や固定費とも比較しながら、年間と月間の財務諸表を作成します。 

次に、その売上目標を達成するために、5つのKPI(リード数、成約率、取引回数、平均客単価、利益率)、デリバリーマップ、ワークフローなどをベースに、短期で測定できる具体的な各事業部のKPIを設定します。さらに、設定された事業部のKPIから、社員の役割分担ごとにやるべきアクション、数値に落とし込んで、各社員の業績評価基準にします。 

この際に重要なのは、毎日の業務の中で簡単に進捗をチェックできること、チェックや報告に手間がかからない仕組みを作ることです。例えば、事業部のKPIは、事業部内の社員の目につきやすいホワイトボードに掲示し、社員自身が毎日のアクションの結果を書き込むようにするなど「見える化」して、各自の目標と現状を共有することです。そうやって毎日の社員のアクションの結果を事業部内で常にチェックすることでスケジュールどおり達成できているか、あるいはもっと改善が必要かを検証します。 

また、KPIが見える化できたら、達成できた社員や事業部をどのように評価するのか、どのようなインセンティブ(報酬)、表彰制度があるのかも明確に示しておきましょう。  

やるべきタスク 

  1. デリバリーマップで各種KPIを列挙する。 
  2. 改善したい・測定したいKPIを選定する。 
  3. ベンチマーク、インセンティブ、表彰方法を決める。 
  4. 見える化の表を設計し、公開する。 
  5. 報告の形式と報告スケジュールを決める。 


会社の会議の5悪をご存知でしょうか?  

  1. 会議をしない。 
  1. 会議をして、議論をしない。 
  1. 議論をして、議決をしない。 
  1. 議決をして、実行をしない。 
  1. 実行をして、責任をとらない。 

1のように、全員が忙しいからと言って、会議を全く実施していない会社は意外に多いようです。あるいは、忙しいから参加者が会議を途中で何度も抜け出したり、欠席したりするので、ほとんど会議の体裁ができていない会社もあります。 

2のように、会議をしても社長や役員など誰かが一方的に話すだけで、参加者全員で意見を出し合ったり、議論をしたりしないのであれば、それは会議とは言えません。 

3のように、いろいろ議論をしても、意見がまとまらない。結果として何も決められないのであれば、雑談と同じです。また、議事録を作成しない、議事録はあっても参加者に送らないのであれば、会議結果が生かされないことになります。 

4のように、仮に議事録を作成して共有しても、会議で決めたことを実行しないのであれば、会議は無駄だったことになります。会議に対するコスト意識や責任感が足りません。 

5のように、会議でやるべきことが決まっても、その後の進捗状況を確認して実行しない、誰も責任をとらないのであれば、何を決めても無駄なので、会社全体のやる気が減退します。 

このようなことにならないように、改善表を作成し、会議の棚卸しを行いましょう。会議名、会議の目的、関連する事業部、開催時間、開催頻度、参加するマネージャーとスタッフの名前、事前資料作成者とそれにかかる時間、1カ月当たりの開催コスト(会場費、参加者全員の時給などから算出)を書き出します。そのうえで、開催コストの多い順に会議を並べ替え、各会議それぞれの項目(目的、参加者、時間、費用)を見ながら、内容を検討します。例えば、毎週行っていた事業部会議を月2回に減らし、時間を1時間から30分にすることで、月80万円かかっていた費用を月20万円に圧縮できます。 

なお、必ず事前に会議のアジェンダ(予定表)を作成し、参会者に通知しておきます。会議の目的と議案、決めるべき議題、進行予定(議案と議題の説明5分→各自の意見発表1人2分で合計20分→賛否の意見集約5分→議題の採決3分→総括3分→次回の確認3分で合計39分)など会議の進行予定を明確にしておくことで、時間の短縮、効率化につながります。 

やるべきタスク 

  1. 定例会の議題を決める。 
  2. アジェンダ草案を作成する。定例会の頻度とタイミングを決める。 
  3. アジェンダを公開する。 
  4. 定例会を実施する。 
  5. 議事録の配布と社長への報告方法を決める。 


社員手帳が見直されています。 

会社の不祥事、社員やアルバイトのコンプライアンス(法令順守)意識の低下を背景に、会社の経営理念や行動指針を現場の社員に浸透させる方法として、年間を通して社員の意識を高められる社員手帳を復活させる企業が増えています。しかし、単に表紙に企業のロゴマークが入っただけの既製品の社員手帳ではなく、本当に社員にとって必要な手帳とするためには、それぞれの会社らしい工夫が必要です。 

最初に、会社の行動原則、基本理念、ビジョン、就業規則、会社規定、倫理要綱、個人情報保護方針、緊急時の対応、社員が知っておくべき会社の情報、業務に役立つ専門用語や知識、コンプライアンス資料など、社員手帳の目的を決めて掲載するべきことを列挙しましょう。 

必要があれば、弁護士や社労士など外部の専門家の意見も参考に内容を見直しながら、中身をまとめていきます。社員手帳の中身が固まったら社員へ公開し、手帳の中身を理解した社員からは、同意書をもらいます。そのうえで、社員手帳の配布と更新のタイミングを決め、1年間の中にスケジュール化します。 

また、毎週の朝礼や社内会議、社内研修、年末年始の社長の挨拶、入社式などに、手帳を使って会社の目標やビジョンを説明したり、使い方を解説したりするなど、社内のコミュニケーションツールとして利用するのもおすすめです。 

会社の業務に合ったオリジナルの社員手帳があれば、自社の年間スケジュールを前もって確認することができ、社員が予定を立てやすくなります。また、年間や月間の目標、週や日単位での予定を書くページがあれば、仕事における習慣・目標を1冊で管理できるようになります。年始に手帳を使って自分と会社のスケジュールと目標を連動させることで、毎日の業務の中で手帳に書いてチェックし、実行する習慣が身につきます。1年を通して使えば、公私の両面での成長や気付きがあるはずです。 

定期的に社員手帳に関するアンケートを行い、それを基に表紙や中身、デザインを見直したり、環境に配慮した素材を使用したりと、手帳自体の魅力を高める試みも効果的です。 

やるべきタスク 

  1. 社員が知るべきことを列挙する。 
  2. 外部の専門家の意見を参考に草案の社員手帳を作成する。 
  3. 社員手帳の中身を固めて社員へ公開する。 
  4. 社員手帳を理解した社員から理解したという同意書を得る。 
  5. 配布と社員手帳を更新するタイミングをシステム化する。 


会社に組織図がありますか?せっかく組織図があっても、そのとおりに機能していない会社もあります。社長がいなくても会社が運営できる将来の中長期的な組織図、あるいは少人数の会社なら役割分担表を作成しましょう。 

最初に各事業部の役割を明確にします。その事業部の役割ごとにどんな仕事があるのかを縦軸に、事業部の社員を横軸にして役割分担表を作成してみましょう。 

例えば、縦軸の訪問営業に対して、Aさんは自分だけで完全にできて他の人にも教えられるレベルの◎、Bさんは自分だけで完全にできるけど他の人に教えられないレベルの○、まだ完全にできていないけど将来できるようになるレベルのCさんは△、訪問営業という仕事に全く向いていないDさんは×、といった具合に、仕事ごとに役割を整理します。この時、事業部内で重要な仕事を縦軸の上の方に、重要な仕事をこなす人を横軸の左端から順番に並べていきます。そうすると、横軸の右端は新人で、重要度の低い役割を行うことになり、仕事の重要度別の役割分担表が完成します。 

組織図は、事業部や社員が多いから作るのではありません。会社の目的である5つのKPIを達成するために作るのが組織図です。5つのKPIとは、リード数(集客数)、成約率、取引回数、平均客単価、利益率という会社の売上を決める5つの数字のことで、それぞれの数字についての責任を持つ事業部ごとに組織図の草案を作成します。 

例えば、ネットを中心にお客様を集客しているリフォーム会社のA社の場合は、集客はネットマーケティング部、成約率はお客様を直接訪問する営業部、取引回数は顧客管理を行うカスタマーサポート部、平均客単価と利益率は実際に工事を行う制作部です。このように、どこの事業部の責任なのかが明確になるようにしてください。 

会社の目標が決まれば、各事業部のやるべき役割も決まってきます。どんな仕事をするかではなく、どんな目標を持つのかで役割を決めます。既存の部門名ではなく、必要な役割に基づく事業部で組織図の草案を作成します。 

次に事業部ごとの責任者を決めますが、暫定的に既存の役職者が2つの事業部の役職を兼任することもあるかもしれませんが、将来は1つの事業部に1人の役職者となるように、未来の役職候補者を設けましょう。暫定の組織図が出来上がったら、社内に公開し、実際に運営しながら各事業部の責任範囲を調整しましょう。 

やるべきタスク 

  1. 本部と事業部の役割を決める。 
  2. 必要な役割に基づく部門名で組織図の草案を作成する。 
  3. 各役職の責任を決める。 
  4. 暫定的に既存の役職者を草案組織図の役職に指名する。 
  5. 各役職(候補)者と話してみる。 
  6. 暫定組織図を社内に公開する。 
  7. 各事業部の責任範囲を調整する。 


社風創造というと大げさで漠然とした感じがしますが、会社のビジョン、カルチャー(行動規範)を作ることがメインになります。社員だけでなく、取引先やお客様を含め、同じビジョンや行動規範を持った人にとって、その会社に入社したり、取引したり、会社を選択する基準となるものです。 

例えば、①ポジティブシンキングをする、②プロとしての仕事を行う、③学習して周囲にシェアする、④周囲とコミュニケーションを図って提案をする、⑤ずっとチャレンジし続ける、という5つの行動規範を持つ会社があるとします。5つ全部に合う人なら役員候補、3つ以上はマネージャー候補、2つ以上は社員になる資格があると規定します。 

お客様も同じで、あなたの会社の行動規範に照らして全部に合うお客様なら、同じビジョンを共有しているので、長期的に良い関係を作れるお客様になるでしょう。しかし、全くマッチングしていないお客様だと、1回の取引はうまくいっても長期的な関係の構築は難しいかもしれません。 

アクションコーチの「TeamRICH」セミナー(チームビルディングをテーマとしたワークショップ)に参加することで、この行動規範を作ることができます。TeamRICHセミナーを行う場合には、最初に社長が自分の会社のビジョンを明確にする必要があります。その後で10~20人のグループごとにTeamRICHセミナーを行い、参加者全員で会社の行動規範の草案を作成していきます。 

具体的には、あなたが社員(お客様、社長)だとして、どういう社長やマネージャー、社員と付き合いたくないかの条件をそれぞれ3つぐらい出してもらい、それを逆にしていきます。例えば、「社員との約束を守らない社長」→「社員との約束を守る社長」、「スケジュール管理のできないマネージャー」→「スケジュール管理のできるマネージャー」、「遅刻ばかりしている社員」→「遅刻しない社員」といった具合です。 

そうして集まったさまざなま意見を理由を聞きながら集約して、参加者全員が納得するそれぞれ10 項目程度の草案にまとめます。草案が固まったら、試用期間を決めて会社の行動規範として発表します。草案は毎週のミーティングなどで、全員で唱和し、数人にその各項目についての具体的な意見、体験などを発表してもらいます。このように社内への浸透を図りながら、あなたの会社にふさわしい行動規範になるように改善をしていきましょう。 

やるべきタスク 

  1. TeamRICHセミナーを予約する。 
  2. 社長が会社のビジョンを明確にする。
  3. TeamRICHセミナーを実施する。 
  4. セミナーで作成した行動規範の草案を固める。 
  5. 行動規範の試用期間を決め、行動規範を社員へ公開する。 
  6. 行動規範を正式発表し、「社内憲法」とする。 


あなたはどんな人たちと仕事をしていますか?あるいは、これからどういう関係を構築したいですか?最初に、家族や親戚、友人、仕事仲間、取引先、大学の先輩後輩など、人脈の棚卸しをしましょう。 

生活のチャネルごとに、どういうお付き合いがあるのかを把握し、そうした関係をこれからはどのように発展させていきたいのかを考え、仕事とプライベートの人脈地図を作成します。あなたが困った時に助けてくれる友人、あなたにはないスキルを補ってくれる仲間、逆にあなたが仕事で助けている人や補っている人がいれば、それもまた貴重な人脈です。 

人脈地図ができたら、それを広げる取り組みをしましょう。人脈の数や量ではなく、相手にメリットを与えられるように自分を磨き、お互いに成長につながる質の高い人脈づくりが大切です。学生時代の友人や知人を探すのも1つの方法ですが、仕事面での人脈を拡大したいなら、異業種交流会、LinkedInなどビジネス目的のSNSや入会資格の必要なビジネスサークルを活用します。単なる友人関係を広げるよりも、目的が同じビジネスネットワーク、ビジネスサークルのほうが信頼関係を早く築けるからです。